
音楽と映画 #1 <br>
「母と暮らせば」
山田洋次監督が、84歳にして初めてCGを駆使して作った、話題のファンタジー映画『母と暮せば』。故・井上ひさしの、広島を舞台にした戯曲「父と暮せば」の対となる本作では、長崎を舞台に、原爆で息子を亡くした母・伸子(吉永小百合)と、息子・浩二の幽霊(二宮和也)とのやさしい時間が描...

恋人とみちくさ
映画『恋人たち』 あまりにも泣きすぎて、ディテールを忘れてしまうほどだった。登場人物の不器用さがイタすぎて客観視できなかったのだ。彼らの表情はもとより、発する言葉も心情的で、うまく消化されない。「いいバカ、悪いバカ、タチの悪いバカ」とか「豚とニワトリ」のたとえ話とか。あれは...

はじまりの夜
映画『銀河鉄道の夜』 東京国立博物館で『銀河鉄道の夜』が野外上映される。そんなニュースを見つけたので、友人で同業者のKさんを誘って上野へでかけた。10月最初の土曜の夕方。秋晴れの気持ちのよい日だった。 ますむらひろしが漫画化した「銀河鉄道の夜」。そのアニメ版であるこの作品が...